2021年9月1日水曜日

3月9日証人尋問

  3月9日、大阪高裁で東リ偽装請負事件の第4回控訴審が開かれました。この日の裁判は、一審の地裁も含め、一連の裁判の中で、最も大きな山場となる証人尋問でした。証人はL.I.A労組副委員長の有田。証人は一度、一審でも採用されているので、高裁で重複して採用されるのは異例のことです。これは清水裁判長が、神戸地裁のデタラメな判決に、明らかに疑問を持っていると言えます。

 証人尋問は主尋問20分、反対尋問20分の計40分の短い時間でした。主尋問の目的は、控訴人らが働いていた東リ伊丹工場の請負工程を、実際は東リが自社の工程と同じように、伊丹工場の一部として取り込んでいることを明らかにすることでした。一方、反対尋問の東リ代理人からの質問は、主に請負会社の労務管理に関するもので、請負会社が独自に残業許可や人員配置をしており、独立した事業者であると主張するものでした。

と主張するものでした。

 証人尋問を終えて、弁護団長の村田浩治弁護士は、意図していたことを十分に裁判官に伝えることができたと満足していました。

 証人尋問の後、裁判長は、東リに対し、以前から釈明を求めていた受発注のプロセスに関して、真正面から答えていないとして、再度、釈明をするよう求めました。一つは請負から派遣に切り替わった時、「受発注のプロセスが廃止された」との東リの主張に対し、事実として変わったのか、それとも法的位置付けが変わったのか、さらに自社の工程と違いはあるのかということを、次回までに回答するよう求めました。

 それから裁判長は前回の控訴審で、東リが前工場長の長森氏の証人尋問を申請していたことについて、公平を期すために、長森氏の尋問を行うかどうか、東リに意向を聞きました。東リ代理人は撤回すると答え、これにより裁判は結審に進むことになりました。


東京総行動